ウィザードリィ外伝〜五つの試練〜Five Ordeals
>> このページを閉じる
プロローグ
さて、スケルトンくん。本日から、ワシのWizardryシナリオツール講座が始まることとなった。
はい、ワー…
てぇいっ!
痛っ。なにするんですかワード…
てぇいってぇいっ!
あだだだ。骨が折れる折れるっ
わしの真名を言うでない!言うと恐ろしいことになるぞ。主にカナダ方面からな。
カ、カナダ方面ですか?
それじゃあ、なんと呼べばよろしいんでしょうか?
うむ、そうじゃな、魔術師アンドリューとでも呼ぶが良い。
じゃが、長ったらしいので先生でよい。
そのまんまじゃないですか。もう。
それより、なんですか? そのWizardryシナリオツールというのは?
そうじゃな、にっくき冒険者達を恐怖のどん底に陥れるための迷宮やモンスターを作成することができるシナリオ作成ツールじゃな。
え、それじゃあ、この僕もブレス吐いたり首をはねたりすることが可能になるんですかっ!
それは、すごい。ぜひとも、僕にも教えてくださいよ!
うむ、おぬしがブレス吐くかはともかく、本日から何回かに分けて教えてしんぜよう。
シナリオの作り方 第一回 準備編
さて、これから何回かに分けて具体的にシナリオを作って行くわけじゃが、その際、重要なことは、なんだかわかるかね?
迷宮のマップとかモンスターの配置とか・・・
うむ。間違ってはいないかもしれんがもっと大きな視点から見るべきじゃ。
そうだな。まず、大きく分けて4つの設定を考えなければならない。

まず第一に、冒険者の挑む迷宮の目的じゃ。
それは、お宝であってもよいし、王国を救う道具であっても良い。
恐怖のボスを迷宮奥底に潜ませるのも良いじゃろう。

ルールとしては、目的のアイテムを一つ持ち帰ることで、城の主にお褒めの言葉と報償、称号を与えられ冒険の目的の一つを終了させることになるのう。
あとは、好きなようにキャラクタを育て、迷宮の奥底に眠るレアなアイテムを手に入れて隠しボスを探し彷徨うのもありじゃな。

城に立てかけられている看板に目的ははっきり書いておかねばならん。

>> クリックして拡大
ええと、迷宮のクリア条件はアイテムを入手して城に持ち帰るということなんですね。

そのとおりじゃ。

それ以外は?

例えば、僕の生き別れの兄の骨をすべて集めるとクリアみたいな。
その場合でも最終的には1つのアイテムを入手することが必須となるの。そのアイテムを入手するために、順番に攻略していく過程で骨のパーツを集めることになるかの。
なるほど。同じ目的でも過程で結構、シナリオのイメージが変わりそうですね。

第二に、迷宮の概要をまとめる必要があるの。

迷宮の深さは99階まで作成可能じゃが10回層の迷宮を9つ用意しても良い。じゃが、1つの迷宮の1層当りのサイズは16×16、20×20、24×24

3種類のサイズから決定しなくてはならん。

もちろん、サイズ次第で難易度も変わるのじゃが、当然、迷宮デザインもセンスの問われる所だから慎重に考えるとよい。

もっとも、頭を悩ませるのが各階層の移動経路と、必要なイベントじゃな。。

この点については後日改めて解説するとしよう。

迷宮の目的にあう複雑な構造を思う存分考えたいところじゃな。これには、まず方眼紙とペンを用意して何度も検討するのがよい。

いきなり、マップエディターで迷宮を作っても無駄な作業が増えることになるぞ。

最初は無理をせず、3層辺りの簡単な迷宮作りから挑んでみることじゃな。


>> クリックして拡大
迷宮作るのって楽しいけど、立体で経路を考えると急に難しくなっちゃうんだよな。
そうじゃな。慣れるまでは1層単位をクリアするような迷宮のほうが良いかもしれんの。

第三に、いよいよモンスターじゃ。

ツールには、約400体のモンスター画像が用意されておる。

モンスター画像を見てから構成を考えるのも面白いじゃろうし、モンスターデータを作成してから画像を当てはめるのも良いじゃろう。

考えたモンスターが画像データに無いかもしれんがあしからずじゃ。。

基本としては、迷宮の階層が進むごとにモンスターを設定しなくてはならん。

例えば、全10層じゃと、1層ごとに、新しいモンスターを10体出そうとするならば全100種+イベントモンスター+召喚モンスターを設定する必要があるわけじゃ。

モンスターデータは、999体作成可能じゃが、1体当り1時間の作成時間を必要とするならば、999時間もかかってしまうのう。

無理をせず、最初は、3層分。30+イベントモンスター+召喚モンスターの約50体ぐらいから練習すべきじゃな。クリアレベルを4ぐらいにして、基本モンスターのレベルも最大6辺りが適しているじゃろう。


>> クリックして拡大
ちょっと先生! 50体も作ったらそれだけで50時間もかかりますよ。そんなの僕には無理ですよ。
実際は1体に1時間もかからんじゃろ。すべてゼロから作らんでも作成したデータを再利用したりすればそれほどかからんじゃろうて。

むしろ、大雑把に設定した後、バランス調整を行うのが時間がかかると思ったほうが良いぞ。

先生! モンスターの画像は自分描いた画像とかは追加できないんですか?

僕もマントだけじゃなくてジーパンぐらい履きたいんですけどね…

無理じゃ。それができると、色々とな・・・問題があるのじゃよ。
ええー、そうなんですか? 残念。

第四に、アイテムじゃ!

これも、モンスター同様に999個オリジナルのアイテムが作成可能じゃ。

斬新なアイテムを作り上げるのも良いし、装備するのも躊躇うような物を作り出すのも楽しいじゃろう。

魔法効果自動生成に任せ、リスト化するのも良いぞ。

詳細については他の機会にするが、迷宮とモンスターとアイテムは密接にかかわるバランスが必要となるため頭を悩ませるが、手を抜いてはならんぞ。

練習用の3層分で考えると、30点ぐらいのアイテムで構わんと思うが、そこにクリアレベルを13とするか、4レベルとするかで大きく差が出ることになろう。

また、職業全般で程よくアイテムを揃えるか、侍を特化するか、シナリオの特色も考慮して検討に検討を重ねるべきじゃな。

今日は、ここまでじゃ。

次からは、練習用の迷宮を作成していくとしよう。

クリアレベルは4レベル程度。

迷宮のサイズは、全3層。16×16のサイズ。

モンスター数は、50匹。

アイテム数は30種。

以上の仕様で次回から実践編じゃ。

>> クリックして拡大
はい。それじゃ皆さん、次回お楽しみに!
>> このページを閉じる
Copyright (c) 2006 by 1259190 Ontario, Inc. All rights reserved.
"Wizardry(R)" is a registerd trademark of GMO Internet, Inc. All rights reserved.
Copyright (c) IID, Inc.