ウィザードリィ外伝〜五つの試練〜Five Ordeals
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シナリオの作り方 第三回 モンスター編(後編)
さて、いよいよモンスターデータの詳細説明に入るぞ。パラメータの数も非常に多いので、それぞれの役割を良く理解するのじゃよ。
はい。まかせてください。
とりあえず、サンプルとして「ジャイアントトード」のデータを入力してみるとしよう。
[モンスター名]タブから、「ジャイアントドード」をクリックして選択し、[詳細データ1]を開いてみよ。このとき、リストの「ジャイアントード」の行をダブルクリックしても自動的に[詳細データ1]タブが開くので便利じゃぞ。

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不確定名の名前の決定
前編でモンスターに不確定の画像を関係付けたが、そのままでは不確定名はおかしいままじゃったの。これを正しくするために、不確定名のプルダウンリストから、正しい不確定名を選ぶのじゃ。ジャイアントトードの場合は「カエル」になるの。
HP(ヒットポイント)
モンスターのHP値を決定付けるパラメータじゃな。これはA(レベル)B(ダイス)C(ベース値)となる。B面体のダイス(サイコロ)をA回振って出た目の合計にCを足すという意味じゃ。こんなところにTRPGの名残があるんじゃな。
ジャイアントトードの場合、A=4,B=5,C=0じゃ。この場合はどうなるかね、スケルトンくん。
はい、えーと5面ダイスを4回振って0を足すわけですよね。5面ダイスの最低値は1で最高値は5だから、最低の場合は1+1+1+1+0で4。最高の場合は5+5+5+5+0で20ですね。すなわち、このモンスターのHPは4から20までのランダムの値になるわけですね。

ええと、これは1グループに9匹出現した場合はすべてのモンスターが同じ値になるのですか?
そうではない、出現時にそれぞれのモンスター1体づつに対して、この式が適用される。なので、4から20までのHPを持つ同じタイプのモンスターが9匹いることになるの。
おお、そうじゃ。注意点じゃが、A(レベル)B(ダイス)の値に0の値を入れないようにしなければならん。レベル0や0面のダイスは存在せんからの。
1グループ出現数
これは、このモンスターが出現するときにグループ内に最低と最大何匹まで出現するかを決定するパラメータじゃ。
計算式は同じくA*B+Cじゃが。計算結果が必ず1−9の範囲に収まるように設定せにゃならんぞ。よいな。
ジャイアントトードの場合は、A=2,B=2、C=4で、6匹から8匹の範囲で出現することとなる。
AC防御力
モンスターの防御力(AC:アーマークラス)のパラメータじゃな。
知っとるとは思うが、ACは値が小さいほど、防御力(回避力)が高くなるんじゃ。レベル1で裸状態の時はACの値は10が基本となる。
ジャイアントトードでは「7」となっておる。
1ターンの回復量は、その名のとおり1ターン終わるごとにこの値分のHPが回復する値じゃ。
タイプ(モンスタータイプ)
プルダウンメニューから、モンスタータイプを選択するのじゃ。
ジャイアントトードは「動物系」となる。ここで種類わけしたデータはアイテムの効果や呪文による影響も違うものになるので重要な項目のひとつじゃ。
呪文抵抗
魔法使い系の呪文に対する抵抗力と僧侶系の呪文に対する抵抗力をそれぞれ0〜100の範囲で入力するのじゃ。
魔法使い呪文抵抗の部分に0を入れた場合、冒険者からの呪文を100%受けるという意味ではない。また、効果があるかどうかはまた別の話じゃ。100を入れた場合は、冒険者からの呪文はまったく効かなくなる。50を入れた場合は、1/2の確率だと思ってくれればよいが、さまざまな要因で前後することはありえると言っておこう。
いずれも、冒険者からの呪文を受け付けるかどうかの値であって、その呪文の影響がどうなるかは、また別ということを忘れてはならん。
ジャイアントトードでは、共に「0」となっておる。
経験値
この値は、悔しくもモンスターが倒されてしまったときに冒険者に与えられる経験値じゃ。注意点としては、この[経験値×倒された数]を冒険者のパーティの人数で分けられるという点じゃな。
ジャイアントトードでの経験値の値は「795」となるぞ。
弱点
これは、特殊抵抗とは逆のパラメータじゃ。
冒険者からの攻撃に対して、弱点となるものにチェックをいれるのじゃ。
ジャイアントトードには、「死」に対する弱点を設定するとしよう。これによって、僧侶の「カルネージ」などの呪文に弱くなるというわけじゃ。
連れてくる仲間
ジャイアントトードが出現したときに、同時に呼び寄せるモンスターの指定じゃ。
もちろん無しでもかまわん。ここでは、リーチリザードを指定しておるな。これは、モンスター番号を直接入力してもかまわんし、モンスターの名前をプルダウンメニューから指定してもかまわん。
出現確率は、このモンスターを連れてくる確率じゃ。ここでは20としているので、20%の確率で、連れてくる事になるの。
もし、リーチリザードのデータ設定で他のモンスターを呼び寄せるようになっておれば、更に新しいモンスターが出現することになる。こうして最大6グループのモンスターが出現する事になるわけじゃ。
特殊抵抗
これはじゃな、冒険者から魔法や攻撃を受けたときにどの系統の攻撃に対して耐性(効きにくさ)があるかというパラメータじゃ。チェックが入ってるタイプの攻撃に対して、攻撃が受けにくくなる効果がある。しかし、実際どの程度の効果があるから、モンスターのレベルやその他のパラメータと密接に関わってくるので一概にはいえんの。
ジャイアントトードでは「炎」に対する抵抗力があるという設定をしておる。
これにより、炎系の呪文である「ファイア」などの呪文に対する抵抗力を有することとなる 。
ゲフゲフ。一気に喋って、ちと疲れたのう。
何かここまでで質問があるかの?
パラメータの数値に上限や下限がありますけど、これらを守らずに範囲外の値を入力したらどうなるのですか?
わからん
わからんって・・・
わからんのじゃよ。プログラム側にリミッターがかかっている部分もあるしそうでない部分もある。他のパラメータもそうじゃ。各パラメータが範囲内だとしても計算結果が範囲を超える場合もあるしの。
ま、間違えないように、注意します・・・
ええい、余はもう疲れた。キミも予習してきておるのだろ。間違ったところは、ワシが指摘するので、後はよろしく頼むの。
そんな、先生いいかげんな・・・
しょうがないなぁ。ちょっと自信ないですけど、僕が続きを説明しますね。
残りのパラメータを入力するために[詳細データ2]タブをクリックして開いてください。
モンスターの確定画像と不確定画像、それぞれの名前は合っているはずです。ジャイアントトードさんの場合は、不確定名は「カエル」になってます。

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直接攻撃ダメージ
ええと、これはモンスターが直接攻撃(呪文や特殊攻撃ではない)の時に冒険者に与えるダメージのパラメータですね。
いつものA*B+Cの式です。これが10個並んでますよね。この10個というのがモンスターの1ターンあたりの攻撃の合計になります。

ジャイアントトードさんの場合、
1回
2回
3回
この3回分の数値が入っていますよね。で、攻撃回数のところにも3という数値が入っています。これが実際に戦闘時にどうなるかというと、1回目の計算をする前にまず、こちらの攻撃が冒険者に当たるかどうか判断します。この判断は、こちらの状態や冒険者のパラメータによって変わります。当たると判断したら、1回目の計算を行います。外れると判断した場合は、その回の計算はスキップします。これを3回繰り返すことで、ジャイアントトードさんの攻撃値が決定するわけです。

で、先生あってますよね?

うむ、要は3回分設定してあったとしても失敗する場合もあるということじゃな。
それと、注意点としてABCパラメータは3回分しか入力してないのに、攻撃回数を4以上などにしないように。レベル0のダイス0になってしまうからな。  

宝箱の設定
せ、先生! 僕まだこのあたりは予習してませんよ。

そうじゃな、ここのパラメータは宝箱のほかのデータを作成しなければ埋めることはできんの。飛ばして先に進むが良い。 

呪文レベル設定
これは、モンスターが唱える呪文のレベルを設定するところですね。それぞれ、魔法使い系と呪文系のレベルを設定すると、だいたいどんな呪文を唱えるかの傾向を参考表示してくれます。あと、呪文を唱える確率を0〜100の間で設定できます。ジャイアントトードさんは、呪文は唱えない設定ですね。
ところで先生、どの呪文を唱えるかはランダムなんですか?

うーむ。そのへんは、なんともいえん。いろいろな要素が複雑に絡み合ってるので一概にこうとはいえんのじゃ。また、呪文を唱える確率も、50を入れたとしても1/2の確率で唱えるとは限らん。 

友好的及びオープニング不可スイッチ
これは、友好的なモンスターとして出現可能かどうかのスイッチですね。
もうひとつが、タイトル画面デモでこのモンスターを表示するかどうかのスイッチ。ボスモンスターなんかには、このスイッチをオンしておいてタイトル画面で出てこないようにしたほうがいいですよね。
ブレス設定

ブレスきたー! しかも、ジャイアントトードさん炎のブレスですよ。意外!
あれ? でもブレス確率が0になってますよ?先生この場合はどうなるんですか?  

おや、これは半分間違っとるの。ジャイアントトードは炎のブレスなど吐かん。ただ、確率が0になっているので、このままのデータでも実際はブレスは吐かんがな。通常は、ブレスタイプを「なし」に設定するべきじゃな。

なるほど。
あと、「酸によって壊されたアイテム」というプルダウンメニューですが、これは酸のブレスを冒険者が受けた場合に冒険者の持つアイテムを破壊する場合があります。その破壊され変化後のアイテムを指定します。普通はやっぱり「ガラクタ」ですかね。
むむ、でもちょっと捻って、酸のブレスで破壊しないと手に入らない特殊アイテムなんて使い方もできますね。  

攻撃オプション

「仲間を呼ぶ確率」というのは、ターンごとに同じグループの仲間を呼んでどんどん増殖していくというものですね。とはいえ、最大9匹までですが。

「逃げる」スイッチは、逃走する可能性があるかのスイッチと、その確率で構成されています。

「レベルドレイン」は、ドレインするレベル数を入れてください。0なら、レベルドレインは起こりませんが、1以上なら特定条件でレベルドレインする可能性があるということです。

「盗む」スイッチは、冒険者のアイテムを盗む能力があるかのスイッチと、その確率を指定します。

そのほかに、「睡眠」「石化」「毒」「麻痺」「即死」「後方攻撃」「武器破壊」「鎧破壊」のスイッチがあります。これらがオンになっていることで、モンスターにその能力が付加されます。実際その能力が発揮されるかどうかは、その戦闘時のモンスター及び冒険者のパーティの能力によります。

先生、こんなところでいいですか?
先生?
ね、寝ないでくださいよ。人が一生懸命説明してるのに。

ん、ああ? スケさん朝ゴハンはまだかいのぉ?
先生・・・それマジで言ってますか?

いや、すまんすまん。
結局、こういった細かい設定がいくらできたところで、状況に応じて効果があるかどうかはプレイしてみないとわからんのじゃ。数値だけ見て設定するだけでゲームとして良いバランスのものが出来るなら、苦労せんわ。
じゃから、とにかく最初は大雑把でよいので設定してプレイ&調整じゃな。それの繰り返し。それに慣れてきてしまうと、自分では良いと思っても、初めてプレイする人にとっては、とんでもないと感じたりもするかもしれんぞ。まぁ、まずは好きに作ってみるがよい。

あと、[詳細データ2]タブにもCSVの入出力のためのボタンがある。[モンスター名]タブにもあったが、こちらは名前だけでなく、不確定名を除いたすべてのパラメータがCSVとして入出力されるのじゃ。過信は禁物なので、プロジェクトファイルのバックアップもマメにとるようにな。

また、[ビューワ]タブが1−3まであるが、モンスターデータのパラメータを一覧で見れるようにしたものじゃ。モンスタータイプ別で表示することも出来るのでこちらも眺めながらバランス調整の参考にすると良い。

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もうひとつ便利なツールとして、[コンバート]タブがある。これは、[詳細データ2]タブで、出力したCSVデータを読み出して、現在のモンスターデータで追加が出来るツールじゃ。
過去に作ったモンスターデータや、他の人が作ったモンスターデータを1体づつデータを移動することが出来る。これで、2回目以降のシナリオ作成効率が飛躍的に上がるじゃろう。活用してくれたまえ。

 

注意点は、不確定名と連れてくるモンスター番号はコピーされん。同じものがあるかわからんのじゃから当然じゃな。これらは、コンバート後に手動で再設定する必要がある事を忘れるでないぞ。
また、データの削除もできるんじゃがその場合も消したモンスターが、他のモンスターから呼び出されるような設定がなされてた場合は、そのモンスターは存在しないことになってしまうので、再設定が必要じゃ。


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長くなったが、モンスターデータに関する説明を終えよう。まだ、宝箱の設定部分が残って折るがそれは、宝箱データの説明時に行うこととする。

長いことご苦労じゃった。まだ、アイテム、宝箱、マップ、その他と考えるだけでも気が遠くなりそうじゃのぅ。なぁ、スケルトンくん。

先生! 次からはちゃんと先生が説明してくださいよっ!
スケさんや、朝ゴハンはまだかのー
資料:サンプルシナリオ「氾濫した愛玩物(仮)」 モンスター一覧
次回はアイテムデータ編の予定です。
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